アトピー

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アトピー性皮膚炎とは?

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アトピー性皮膚炎は、強いかゆみを伴う湿疹が生じる皮膚の病気です。かゆみのために夜眠れなかったり、集中できなかったりと、お子様の日常生活に大きな影響を与えます。乳幼児期のアトピー性皮膚炎は年齢とともに改善することが多いですが、他のアレルギー疾患を次々に合併するリスクがあります(アレルギーマーチ)。
適切な治療と管理で症状を抑え、アレルギーマーチへの移行を予防することが大切です。お子様のアトピー性皮膚炎でお悩みの方は、大阪市中央区・森ノ宮のきむたくクリニック森ノ宮院へご相談ください。肌の状態に合わせたスキンケア指導とお薬の治療を組み合わせ、症状の改善をサポートいたします。

アトピー性皮膚炎の症状

かゆみを伴う湿疹が主な症状で、年齢によって出やすい場所や湿疹の様子が変わってきます。

赤ちゃんの頃(2歳未満)

顔や頭から始まり、次第に体や手足に広がります。じくじくと湿った湿疹が多くみられます。

幼児期から小学生頃(2~12歳)

首、肘の内側、膝の裏など、関節が曲がる部分に乾燥した湿疹ができやすくなります。

思春期以降

顔、首、胸や背中に湿疹が出やすく、皮膚が厚く硬くなる変化(苔癬化)がみられることがあります。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎は、いくつかの要因が重なって起こる多因子性の病気です。以下のような要因が複数関与して発症・悪化します。

皮膚のバリア機能が弱い

生まれつき皮膚が乾燥しやすく、外からの刺激を防ぐバリア機能が弱いと、アレルゲンや刺激物質が皮膚に侵入しやすくなります。
そのため、わずかな刺激でも炎症を起こしやすくなります。

アレルギー体質

ダニ、ハウスダスト、食物、花粉などに対してアレルギーがあると、アトピー性皮膚炎を起こしやすくなります。
また、ご家族にアレルギー疾患の方がいると、お子様も発症しやすい傾向があります。

環境要因

汗、乾燥、衣類の摩擦、ダニ、ハウスダスト、ストレス、睡眠不足などが症状を悪化させます。
同じ環境でも体調や精神状態により症状の出方は変わります。

アトピー性皮膚炎の治療

お薬での治療

現在の治療は、症状が出てから対処するのではなく、症状が出る前に予防的に薬を使う方法が主流です。
症状が強い時にはしっかり薬を塗り、良くなったら少量を予防的に続けることで、少ない薬の量で良好な状態を保つことができます。

正しいスキンケア

肌への刺激はアトピー性皮膚炎を悪化させます。お風呂はぬるめ(38~40℃)にし、石鹸は刺激の少ないものを選び、
ゴシゴシこすらず優しく洗ってください。また、お風呂上がりは肌が乾きやすいので、しっかりと保湿してあげましょう。

悪化させない工夫

入浴

毎日入浴して清潔を保ちましょう。ぬるめのお湯で短時間とし、温まり過ぎないよう注意してください。
石鹸はよく泡立て、手のひらで優しく洗います。入浴後はタオルで押さえるように水気を取り、すぐに保湿剤を塗りましょう。

汗対策

汗をかいたら、シャワーでしっかり洗い流してください。汗や汚れが残るとかゆみが増し、皮膚の状態が悪化します。
シャワー後は優しく水気を拭き取り、清潔な衣類に着替えましょう。

かゆみ対策

強いかゆみに対しては、ステロイド外用薬の塗布が基本となります。
ただし、急なかゆみの訴えがある場合は、冷たいタオルや保冷剤を当てる、冷やしておいた保湿剤を塗るなどでもかゆみが緩和することがあります。

プールや海水浴

プールの塩素や海水の塩分は皮膚に刺激となるため、終わったらすぐにシャワーで洗い流してください。
できれば石鹸で優しく洗うとより効果的です。ただし、病態によっては保湿剤や軟膏が必要ですので、事前に医師にご相談ください。

※とびひを起こしている場合は、治るまでプールや海水浴は避けてください。