お子様の感染症について

子供は大人と比べて免疫機能が未熟なため、様々な感染症にかかりやすい傾向があります。
保育園や幼稚園、学校などでの集団生活の中で、ウイルスや細菌による感染症が広がりやすいのも理由の一つです。
多くは軽症で自然に治りますが、中には重症化したり、合併症を引き起こしたりするものもありますので、
早期に適切な診断を受けることが大切です。
お子様に発熱、咳、鼻水、発疹、嘔吐、下痢といった症状がみられる場合には、
早めに大阪市中央区・森ノ宮のきむたくクリニック森ノ宮院へご相談ください。
子供の感染症でよくみられる症状
- 発熱
- 咳、鼻水、のどの痛み
- 発疹、水ぶくれ
- 嘔吐、下痢
- 腹痛や耳の痛みを訴える
- 機嫌が悪い、ぐったりしている
- 食欲がない、水分が取れない
- 目の充血、目やにが出る
こんな症状はすぐに受診を
以下のような症状がある場合は重症化のサインです。速やかに受診してください。
- 痙攣を起こした
- 意識がもうろうとしている
- 呼吸が苦しそう、唇や顔色が悪い
- 水分が全く取れない、おしっこが出ない
- ぐったりして反応が鈍い
- 生後3か月未満の発熱
代表的な子供の感染症
インフルエンザ
咳や鼻水などの風邪症状に加え、突然の高熱、全身の倦怠感、関節痛が特徴です。
迅速検査により診断し、抗インフルエンザ薬で治療します。
子供は急性脳症を起こすこともあるため、注意が必要です。
RSウイルス感染症
乳幼児に多い呼吸器感染症で、鼻水、咳、発熱から始まります。
特に6か月未満の赤ちゃんでは細気管支炎や肺炎などに進行しやすく、
呼吸困難や喘鳴(呼吸時のゼーゼー、ヒューヒュー音)を起こすこともあります。
手足口病
手のひら、足の裏、口の中に小さな水ぶくれができる病気です。
夏に流行しやすく、多くは1週間程度で自然に治ります。
口の中が痛くて食事が取れない場合は、脱水に注意が必要です。
ヘルパンギーナ
のどの奥に水ぶくれができ、高熱が出る病気です。
のどの痛みが強く、食事や水分が取りにくくなります。
手足口病と同じウイルスの仲間が原因で、こちらも夏によく流行します。
咽頭結膜熱(プール熱)
発熱、のどの痛み、目の充血が特徴です。
アデノウイルスが原因で、夏場にプールを介して感染することが多いため、プール熱とも呼ばれます。
水痘(水ぼうそう)
全身に赤い発疹と水ぶくれができ、強いかゆみを伴います。
水ぶくれがかさぶたになるまで登園・登校できません。
予防接種により重症化を防げます。
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
耳の下の唾液腺が腫れて痛む病気で、発熱を伴うことが多いです。
通常、1~2週間程度で治癒しますが、まれに髄膜炎や難聴などの合併症を起こすことがあります。
こちらもワクチン接種が重症化の予防に有効です。
溶連菌感染症
のどの強い痛みと発熱が特徴で、舌がイチゴのように赤くなることがあります。
適切に抗生物質で治療しないと、腎炎やリウマチ熱などの合併症を起こすことがあります。
感染性胃腸炎(ノロウイルス・ロタウイルスなど)
嘔吐、下痢、腹痛、発熱が主な症状です。
特にロタウイルスは乳幼児に重症の下痢を起こします。
脱水に注意し、水分補給が大切です。
突発性発疹
生後6か月から2歳頃までの赤ちゃんに多い病気です。
3~4日間高熱が続き、解熱後に全身に発疹が出ます。
初めての高熱であることが多く、ご家族は心配されますが、ほとんどは合併症なく治ります。
感染症の検査
迅速検査
インフルエンザ、溶連菌、アデノウイルス、RSウイルスなどは、
鼻やのどから検体を採取し、院内で迅速検査が可能です。
約15分で結果が判明し、その日のうちに適切な治療を開始できます。
血液検査
炎症の程度や脱水の状態を確認します。必要に応じて実施いたします。
胸部レントゲン検査
咳や呼吸困難が強い場合、肺炎の有無を確認するために実施します。
感染症の治療・予防
原因に応じた治療
ウイルス性感染症
原因ウイルスに応じた抗ウイルス薬を使用しますが、対応する薬が存在しないものもあります。
その場合は対症療法によって症状を和らげ、安静を保つことで自然に軽快するのを待ちます。
細菌性感染症
溶連菌感染症などの細菌が原因の場合は、抗生物質による治療を行います。
処方された薬は、症状が良くなっても最後まで飲み切ることが大切です。
脱水予防
嘔吐や下痢がある時は、脱水を防ぐために少量ずつこまめに水分を与えてください。
経口補水液や薄めたりんごジュースなどが効果的です。
感染症の予防
予防接種
多くの感染症は予防接種により防ぐことができます。
定期接種と任意接種がありますので、スケジュールについてはご相談ください。
手洗い・うがい
外から帰った時、食事の前には石鹸でしっかり手を洗いましょう。
うがいも効果的です。
登園・登校の注意点
感染症にかかったら、学校や保育園を休んで他のお子様にうつさないよう配慮しましょう。
登園・登校の目安については医師にご相談ください。